2010年05月19日

Oberhausen 03 May

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果物、シュパーゲルきれい


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クリストフとクリストフ


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カフェの看板 気ずくと色んな言語で歓迎されてた


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カフェ天井の垂れ幕にシェフの映像作品


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静かな会場


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ディスカッションスペース


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残業するスタッフ


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この日は朝から3本のプログラムと夜はライブラリーで気になる作品を見た。

会場までの商店街には、いつも通り出店が並びます。
そう言えば、歩きながら果物を丸かじりの人はよく見かけたなぁ。

1つ目は、Fred Worden アメリカ作家の特集上映
ファンドフッテージ、構造主義的な作家。近作のビデオ作品によるプログラムだった。
始めの2作品くらいは、最近ぼくがビデオで実験中のものに酷似していたので、ちょっと
やられた感はあったもののコンセプトはかなり違うなぁと気付いてからは落ち着いて見られた。
フレーム単位でパカパカとモンタージュを繰り返すので前のコマと次のコマが目の錯覚で合成しているように重なって見える構造。

2つ目は、昨年のフランス巡回上映でお世話になったパリの実験映画配給 Light Coneのプログラム。
ディレクターのクリストフが来ていました。
クリストフとは前々日の夜に会場で会って、そのままライトコーン作家達の飲み会に誘われた。
その場でクリストフが昨年の太田さんの日本実験映画巡回プログラムで上映された作家だと紹介してくれたので、すぐに何となく打解ける。優しいクリストフが紹介してくれたもう一人のダンディなクリストフもとても良い人。ぼくらの片言の会話に合わせてゆっくり話してくれる。大学で映像を教えているそうだ。DVDを渡すとぼくの作品を見たのを覚えていると言ってくれた。嬉しい。
という様なことがあったので、元々楽しみだったけれど、更に期待の膨らむプログラム。予想通りこの映画祭の中でも極めて実験的で興味深いプログラムでした。

特にピーター・マイラーさんの作品「Chladni Scheme」が非常に良かった。
フィルムにおける音と映像についての映画。考え方その物は新しくはないけれど、
作り方やビジュアルにとても共感できるところがあって、”今風”な感じがしてとても面白かった。上映後に本人に話しかけサウンドトラックが映画のイメージから作られていることを確認。一応英語で話かけたけど、向こうが察してくれてノートを取り出しお互いフィルムの絵を描いて単語と筆談。
どちらもフィルムの絵を描き慣れている感が嬉しかった。 笑

名刺交換をしたので後々調べてみると、シカゴのアートインスティチュートを卒業して現在は、ケルンのメディアアートインスティチュートへ通っている。しかも担当先生はマティアス・ミュラー。納得。
うーん、ケルンのメディアアートの学校はかなり面白そうだ。 
マティアス・ミュラーは今回連絡を取ってオーバーハウゼンでお会いする予定だったけれど、彼の都合で来られなくなり会えなかった。残念。。
只、こう言う形で何かしら繋がってくるのがとても面白い!

3つ目は、Gunvor Nelson スウェーデン系アメリカ人作家の特集上映
これがまた本当に面白かった。5,60年代からサンフランシスコ圏の前衛映画で活躍した女性アーティスト。女性的な視点から見つめる家族の記録・記憶といったものが作品テーマであったが、手法はファンドフッテージ、コラージュ、白黒フィルム…
と年代、地域、手法から連想するのはやはりブルース・コナー。
本当に良く似ているなと思った。只、内容は家族についてのことに一貫しているので、胸に突き刺さる様な強さのある作品だった。ブルース・コナージェンダー版といったところかな。言うまでもなく、ぼく以上に佐竹がどっぷりハマっていた。

映画館での鑑賞を終えて、20時から予約していたビデオライブラリーへ。
時間の都合で見逃した、マティアス・ミュラーの作品
なかざわさんお勧めのジャーマンコンペティションの作品
Gunvor Nelsonの別プログラムの全作品
を鑑賞。充実。満腹。

上映も全て終わり静けさの会場を少し見回りつつ、毎夜のフェスティバルカフェへ。あと1日です。



posted by ani at 03:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記